令和6年度(2024年度)診療報酬改定における  重症度、医療・看護必要度関連の変更について

 

コロナ禍の後、2024年度診療報酬改定は、病院の機能分化の促進と医療、介護の連携、地域連携を強化するものとなりました。

重症度、医療・看護必要度評価は、必要度Ⅱの要件化や評価項目の見直し、必要度該当者に関する施設基準の見直しがあり、評価方法もさらに複雑になりました。

 

 元来看護必要度は、「入院患者に必要とされる看護の業務量を推定するための尺度」として開発されたものです。入院患者の状態、処置等や看護ケアの介入の状況から、看護職員の業務量を推定し、人員配置や患者のケア介入のツールとして使われてきました。2018年より必要度評価が導入されてからは急性期入院料等での要件化が進み、現時点では看護職員が中心となって評価をするのではなく、医師や事務職がレセプト電算処理システム用コードを用いて評価を行っている現場(若しくは病院・又はところ)が多くなっています。2024年診療報酬改定の必要度Ⅱの要件化で、その傾向は更に強くなり、看護師が日々評価している患者の看護必要度は診療報酬には反映されなくなります。

 

然しながら、前述したように、看護必要度は、患者に必要とされる看護の業務量を推定するものとして開発されたツールです。診療報酬の施設基準のためでなく、患者のための看護を考えるものであることを今一度確認し、正確な評価とタイムリーな活用のために、看護職員がいかに動き、そのデータを臨床看護マネジメントのためにいかに活用するかを考えて行く時ではないかと思います。看護必要度評価を改めて考えていきましょう。

 

今回、株式会社千早ティー・スリー 谷口 仁志様のご厚意により、2024年診療報酬改定における重症度、医療・看護必要度に関わる変更点について集約した内容を、ホームページにアップいたしました。臨床看護マネジメントに活用頂ければ幸いです。

 

 

                   看護必要度活用推進委員会

 

 

令和6年度(2024年度)診療報酬改定における 重症度、医療・看護必要度関連の変更について
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