理事長挨拶
マネジメントとは、状況を把握し、問題を検討して課題を導き出し、その課題解決のための道筋を明確にして戦略的に目的を達成する一連の行為です。このようなスキルは、すべての看護職に求められることです。例えば、1人の患者の個別的なケアでもそれ関わる人々と協働してサービスを提供するにはマネジメントが必要です。また地域において様々な職種の人々と連携するためにもマネジメントは重要になります。
当学会は、臨床(病院という意味ではなく、保健医療福祉サービスを受けるすべての人々の臨床という意味です)看護マネジメントについての研究と研修を通じて研鑽し、新たな価値を生み出したいと考えています。
本学会が現在取り組んでいる課題は大きく2つあります。一つは看護必要度の精度を確保していくための研究や研修を行うことです。
もう一つがマネジメントスキルアップのための“M-S-Tメソッド”による、ワークショップです。これについては、高田誠さん(株式会社オーセンティックス代表取締) 元P&Gジャパン広報・渉外担当部長)と協働して5日コースのプログラムを構築し、その短縮版として2日コースを実施しています。雑誌看護管理でも紹介していますのでお目に止めた方もおありだと思いますが、公立病院など施設ぐるみの研修も行っており、依頼も多くなりました。
国は、2025年の高齢者がピークになる時期を超えて、2035年に向けた保健医療福祉の在り方を検討して、目標を示しています。
当学会は、これらの活動を通して、臨床看護マネジメントスキルの向上を図り社会に貢献できることを願っています。引き続き、多くの皆様の参加をお待ちしています。
(社)日本臨床看護マネジメント学会 理事長 嶋森 好子